アレルギーとの付き合い方
2016.03.01
春は花粉症に悩まされる人が多い季節。最近では、花粉症だけではなく、アトピー皮膚炎、気管支ぜんそく、じんましんなどのアレルギー疾患の人が増えています。
アレルギー反応について
私たちの体には、外から入ってくる異物を排除したり攻撃したりする働きがあり、この仕組みを「免疫」と呼びます。 「免疫」は私たちの健康にとって重要な役割を果たしていますが、その免疫反応が異常に敏感になると、さまざまなアレルギー反応を起こします。アレルギー反応が皮膚で起こるとアトピー性皮膚炎、気道で起こると気管支ぜんそく、鼻の粘膜で起こるとアレルギー性鼻炎、いわゆる“花粉症”になります。
自分のアレルギーを見つける
アレルギーを起こす原因となる「アレルゲン」は、卵や牛乳、蕎麦などの食べ物や、植物の花粉、ハウスダスト、ダニやカビ、ペットの毛など、人によってさまざま。アレルギー治療で大切なことは、自分のアレルゲンが何であるかを正しく知り、毎日の生活の中で上手く遠ざけることです。
アレルゲンを簡単に調べる方法は、「血液検査」と「皮膚試験」の二種類。体内に入ったアレルゲンを発見するセンサーが血液中にあるため、血液検査ではどの物質にセンサーが反応するかを調べていきます。この検査によって、高確率で原因物質をつきとめることが出来ます。「皮膚試験」は、アレルゲンを注射する“皮内法”、アレルゲンを染み込ませた布を貼って調べる“パッチ法”と、軽いひっかき傷をつくり、そこにアレルゲン液をたらす“スクラッチ法”などがあります。これらの検査でもアレルゲンが特定できない場合は、生活記録や食事記録を作って原因の物質を探していきます。
症状を和らげる食事
アレルギーの症状をやわらげるためには、免疫をととのえ、バランスのとれた食生活を心がけることがとても大切です。漬物・納豆・味噌などの発酵食品や、海藻・季節の野菜などを取り入れた伝統的な日本食は、アレルギーを引き起こしにくいものが多いので、体に優しく、アレルギ-対策に良いと言われています
逆に控えたほうが良いものは、チョコレートやジュース、お菓子などの甘いもの。これらは体を冷やしてかゆみの原因になることがあります。また、トウガラシやカレーなどの辛いものも、咳がでやすくなったり、かゆみをおこすので注意しましょう。
アレルギー症状を和らげる食事
体の冷えをとる
体が冷えて血行が悪くなると、内臓の働きや細胞の活動も悪くなり、アレルギーの原因になることもあります。体の冷えをとるのにオススメなのが「足湯」。少し熱めのお湯に塩をひとつまみ入れて、うっすらと鼻の頭に汗をかくまで温まるようにしましょう。毎日続けることで冷えが解消されます。
花粉症対策
アレルギーの中でも、この時期に一番悩まされるのが花粉症。今年はスギ花粉が1月から飛散しはじめ、関東や関西では3月上旬~中旬がピークと予報されています。
<花粉症の対策>
・第2世代抗ヒスタミン薬を服用する。花粉が飛散する2週間前から飲み始めるのがベストだと言われています。どの薬が合うか、お医者さんと相談しましょう。
・花粉の飛散が増える午後1時~3時ごろの外出はできるだけ控える。
・最も有効的なマスクは欠かさずに付ける。プロテクター付きのメガネやマフラー、帽子なども身につけ、できるだけ体を覆うようにしましょう。花粉がつきにくいスベスベした素材ものだとさらに良いです。
・帰宅時は衣服や髪についた花粉を外で払い、家の中に花粉を持ち込まないようにする。
・手、顔、鼻、目を洗い、うがいをする。
・部屋はこまめに掃除をかけ、枕元も綺麗にする。空気清浄器も活用しましょう。
暮らしの中でアレルギーの原因を出来るだけ取り除いて、春のアレルギー症状をやわらげていきたいですね。
花粉症の対策