心の姿勢を整える
2016.02.01
マナーはこころとかたちの両面から成るもの。
見た目だけの美しさではなく、内側から磨くことを大切にしていきましょう。
マナーは心から
本当のマナーとは、こころとかたちのきちんとした美しい調和があってこそ成り立つものです。形だけがしっかりとしていても、ハートが伴っていなければ、相手に冷たい印象を与えたり、周りから浮いてしまったり、犬猿されてしまう可能性も。内面的に芯がしっかりとあり、凛としていて、きちんとした心の姿勢があってこそ姿形として現れていくものです。きちんとしたマナーがある人は、変な威圧感を与えたりせず、その人がその場所にいるだけで心地よくさせ、お手本にしたい、素敵だなと自然に周りの人に思ってもらえるオーラを発しています。自分の内面と向きあうことを大切にしましょう。
笑顔がコミュニケーションを円滑に
いちばん大切なのは、“笑顔”を心がけること。人見知りのかたも、作り笑いでもいいので笑ってみましょう。
笑顔で話すと声が1,2トーン明るくなるので、相手への好感度も良くなります。電話の時は声や話し方が頼りになるため、笑顔をつくって話せば多少言葉が足りなくても柔らかく聞こえます。自信がない方は、自分の笑顔を鏡にうつして、「おはよう」や「いってきます」など、自分自身に声をかけることから始めてみましょう。ひとりよがりにならずに、相手の人に届けるように声を前にだす気持ちが大切です。
こころとからだは繋がっているので、姿勢を良くすることも忘れずに。また、表情筋を柔らかくしたほうが笑顔も作りやすいので、顔の筋肉を鍛えることも意識してみましょう。笑顔は磨けば磨くほど光るので、日々の笑顔を大切にすると良いですね。
日々の食事でマナーを考える
食事は毎日のことなので、つい無防備に食べてしまうこともありますが、週に一度だけでもマナーを心がける日をつくり、意識してみることが大切です。例えば、毎週水曜日は和食の日にして、姿勢や箸使いに気を付ける日を作ってみましょう。その日は良い箸を用意して、家族でイベントのように実践してみると楽しくなります。
また、食事をする際には、Aのおかずを食べてご飯を頂き口を整えて、次にBを食べてご飯を頂く、そしてCを食べる・・・という手順で丁寧に頂くと、それぞれのおかずの味が分かり、おかずが口の中で混じりません。時間はかかりますが、食べ物をきちんと味わって食べようとする気持ちで食事に向かうと、食べ物に対する感謝が湧きます。食べ物はわたしたちの栄養になるものなので、それに気がつくことはとても大切なことです。
和食の際に気を付けること
- 和食はどんなに小さなお皿でも、必ず両手で持って移動させる。
- 汁物や醤油をつけて食べるものは、壁面にすこし汁をとってからさっと口に運ぶ。
- 寄せ箸をしない
ナプキンで正しいサインを
ナプキンはお店の人へのサインになるので、しっかりマナーを覚えましょう。
食事中
全部広げるのも正解ですが、お勧めの使い方があります。大きく二つ折りにして、山のほうを自分側に向けて膝にのせましょう。そうすると、左右四ヶ所が使えます。外側の角を鼻元に持ってくれば、口を隠した状態で手前側の角で口を拭くことができますし、汚れたところも隠すことができます。中座する時にも口を拭いたところが椅子につく心配がなく、衛生的にも良いです。
食事後
食事を終了する時は、きちんと畳んでしまうと、店の食事やマナーに不満があったことのサインになります。軽くゆるめに畳み、テーブルの右側に置くようにしましょう。
美しい立ち振る舞いは疲れない
手は常に隠れず見えているので、手の表情はとても大切です。親指を人差し指の内側のほうに自然に沿わせて寄せ、五指(ごし)を揃えるように心がけましょう。力を入れ過ぎず、緩め過ぎずに、無理なくすっと伸びている状態が綺麗です。ものを指し示す際にも優しい印象を与えます。
姿勢に関しても、無理がなく、腰にもどこにも負担がかからずに、上に向かって真っすぐに、空にむかって木立のように立っている状態が綺麗です。長時間キープできるとどこにも負担がかからなくなります。
コツを掴むまでは大変ですが、馴染むと心地良さを感じるようになります。美しいものは心地よいので、変な威圧感や頑張っている様子はありません。見ている人にも柔らかい癒しや心地良さをあたえるのが本当の美しさ。最初は努力して、少しずつ緩めていくと、カラダが自然につかんでいきます。何事も心がけからなので、まずは頑張ってみましょう!