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アクセサリー

2016.10
文:中村幸代




 日本人には、謙虚さや奥ゆかしさを美徳とする風潮があります。そのせいか、「ちょっと派手かしら?」と思うようなアクセサリーは、敬遠してしまいがちですよね。私自身も、アクセサリーを身につけるとき『自分を飾る』という観点に立つと、比較的地味なものを選ぶようになってしまいます。けれども実は、“アクセサリーは自分の為にするものではない”という考え方があることをご存知ですか?

 西洋文化が日本に入ってきた後、政治家や外交官の妻や娘は、日本女性の奥ゆかしさや美しい立ち居振る舞いを大切にしながら夫を支え、海外からのお客様をもてなしてきたそうです。そんな昔の上流階級の日本女性が、アクセサリーは自分のためにするものではなく『相手をリスペクトしている証』として身につけたそうなのです。その日にお会いする方を思いながら身支度をし、失礼のないようにTPOを考えてアクセサリーを選ぶ。それは、自分を誇示するためでも自己満足するためでもなく、“相手が気持ちよく過ごしてくれますように”、との気遣いなのだそうです。

 アクセサリーの値段はピンからキリまで色々ですが、今は手に入れやすいお値段のものが沢山店頭に並んでいますね。これから寒い季節になり、暗い色の服の出番も多くなります。顔映りがパッと明るくなるアクセサリーを身につけて、どなたかと素敵な時間を過ごせたらいいですね。

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