ビジネスの場面で役立つ、コミュニケーションのきほん
前回は、より良いコミュニケーションの築き方についてお届けしました。今回は少し視点を変えて、ビジネスの場面で役立つコミュニケーションの取り方についてご紹介します。
オンライン会議
ZOOMなどのオンライン会議で好印象を持ってもらうには?
リモートワークが増え、オンライン会議も定着したいま、初めてお会いするのがオンライン上なんていうことも珍しくありません。カメラを通してのコミュニケーションの場合、映り方や表情によって、いつもの自分とは違った印象を相手に与えやすいもの。どうせなら良い印象を持ってもらえたほうが、会議の雰囲気も良くなりますし、今後の関係づくりにもプラスになります。オンライン会議に参加する際は、ぜひ次のポイントに気をつけてみて下さい。
・丁度良い画角におさまるようにする
ニュース番組でのアナウンサーの映り方を参考にすると良いです。顔が大きすぎたり小さすぎたりせずに、バストアップでおさまりよく映っています。また、カメラが下にあると見降ろしているように映るので、カメラと目線がまっすぐに合うようにしましょう。
・口角をあげてにこやかに
真顔でいると、オンライン上ではむすっとした表情に見えてしまいます。話をするときも聴くときも、意識的に口角をあげ、にこやかな表情で相手に安心感を与えましょう。
・人が話しているときは視聴者にならない
自分が話をするときには、自分の表情に意識を向けている人が多いのですが、人の話を聞くときには気を抜いてしまいがちです。とくに、複数人が参加している会議では油断しやすいもの。オンライン会議では、人の話を聴いているときの表情やうなずきのアクションなど、周りからよく見えています。テレビを見ていると、VTR中にワイプで抜かれている出演者の反応が映し出されていますよね。そんな風に自分も周りから見られています。オンライン会議に参加するときは、テレビ番組のイチ出演者だというくらいの意識を持ち、気を抜かないようにしてみましょう。
採用面接
採用面接でスムーズに話せるようにするためには?
就職活動において、避けては通れないのが採用面接。その会社に入社したい気持ちが強ければ強いほど、面接に挑むときは緊張しますよね。その緊張を少しでも抑える方法は、自分自身が納得できる準備をすること。面接への万全の準備を整えてある、と思える状態になっていれば、当日の緊張を少なからず抑えることができます。
面接が上手くいくかどうかは、事前準備8割、感性2割と言われています。人によって準備の程度は異なりますが、面接が苦手な方の多くは、面接の受け答えを想定して書き出した後、頭の中で面接をイメージするところで終わってしまいがち。ところが、事前準備で一番大切なのは、「実際に声を出して練習し、自分の言葉として話せるようにすること」なのです。これは、声に出してみないと気がつけないことが沢山あるからです。例えば、原稿の文章をそのまま話したらどうなるでしょうか。話し言葉になっていないので、不自然な話し方になってしまうと思います。原稿を書くだけではなく、きちんと声に出して、「どれくらいの長さで簡潔に話せているのか」「たどたどしく話してしまうところはどこか」などを確認しておくようにしましょう。少し面倒かもしれませんが、これを繰り返しておくことで、話し言葉で簡潔に話せるようになります。自己評価次第でいくらでも修正やアレンジが利くので、ぜひ事前準備に取り入れてみて下さいね。採用面接に限らず、プレゼンテーションなどの場面でも役立ちますよ。
上司との雑談
雑談で楽しく会話をするコツとは?
仕事上の会話は問題ないのに、プライベートな場面では何を話したらいいのか分からない、という方もいます。そんな方は、会話をする相手の興味・関心に目を向けてみると良いでしょう。その方が何にいま一番興味を持っているのか、お休みの日に何をしているのか、趣味は何か、好きなことや夢中になっていることは何か……。こうした質問には、相手の方もたくさん答えてくれるはずです。自分に関心を持ってくれる人に対して、嫌な思いをする人はそう多くはいません。
自ら何かを話そうとするのではなく、相手の方に「話を聞かせて頂こう」、「学ばせて頂こうと」いう心持ちで接するようにしてみましょう。そうすることで、様々な質問から自然と豊かな会話が生まれるはずです。
仕事では、より良好なコミュニケーションが求められます。今回ご紹介したコミュニケーションのポイントはほんの一部ですが、ぜひ取り入れてみてください。
<取材協力>
後藤清安さま
話し方labo主宰/NPO法人loveaomori project 代表理事
株式会社あおもりSEIAN 代表取締役/元RAB青森放送アナウンサ
RAB青森放送にアナウンサーとして入社。
テレビ「出会いふれあい生テレビ」キャスター担当。番組最高視聴率20%超を記録。2年間にわたるゴミ問題の取材では民間放送連盟 北海道・東北ブロック放送活動部門優秀賞を受賞。
国土交通省「visit japanキャンペーン」、総務省「ふるさとイベント大賞」、ASEAN東南アジア諸国連合など、政府系式典・イベント、日本経済新聞社主催各種シンポジウム司会など多数。
2009年5月~株式会社あおもりSEIAN設立。
同時にloveaomori projectを立ち上げ、地域活性化・人間関係構築・圧倒的成果を出すチームビルディングなど各種研修、ワークショップ、講演などをこなしながら、マルシェプロデュースやマーケティング、日本ブランドの輸出に向けたマーチャンダイジングなど、物流にも貢献すべく活動している。
☆ウェルビーイングに生きるための情報、人の幸せの本質である「つながり」「良好な人間関係」を築くための情報を伝えることがミッション
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