酵素のはたらき
酵素のはたらきを知る。
酵素は体を内側から健康にしてくれる大事な存在です。
体の健康の鍵を握る酵素の働きを知ると、酵素を摂取することの大切さが分かりますよ。
<酵素とは?>
酵素は人を含めた生物に存在しています。私たちが摂取した食べ物を消化・吸収したり、代謝したり、ホルモンのバランスを調整したりなど、体の中で起こるほとんどの化学反応は酵素がなければ起こりません。つまり、酵素は細胞を働かせる触媒のようなものです。そのため、健康や美容に酵素は不可欠なのです。
酵素には体内で作られる「潜在酵素」と、食物に含まれる「食物酵素」があります。
・食物酵素・・・生の野菜や果物、肉や魚、発酵食品に含まれる。
消化を助け、吸収や排せつなどを活発にし、新陳代謝の促進をサポートする。
・潜在的酵素
①消化酵素…食べたものを分解、吸収しやすいように消化を助ける酵素。消化酵素などの働きにより細かく分解された栄養素は小腸で吸収され、全身に送られていく。
②代謝酵素…栄養素から作られたエネルギーを体内で働かせるための酵素。運動、呼吸、血液循環促進、免疫力アップ、老廃物の排出
<酵素が減ると体調を崩しやすくなる>
酵素は体の中で起こるほぼすべての反応に関わっているため、体内で作り出される酵素の量が少なくなると、体の調子が悪くなる可能性があります。酵素は体の中で遺伝子の情報に基づいて合成されていますが、歳をとるにつれてその力が衰えていきます。そのため、高齢になると代謝や消化の力が弱くなってしまうのです。このほか、食べすぎ、飲みすぎで体内の消化が忙しくなると、消化酵素が大量に使われるため、その分代謝酵素が減って疲れやすくなったりむくんだり、風邪をひきやすくなったりすることもあります。体を健康に保つためには、消化の良いものを食べて酵素を無駄遣いしないようにし、毎日の食生活で酵素を積極的にとることが必要になるのです。
<酵素を摂り入れて健康的な体をつくるポイント>
①新鮮な生野菜や果物を選ぶ
酵素は旬な野菜や果物、新鮮なお肉やお魚、発酵食品など、あらゆるものに含まれています。古い野菜よりも新鮮な野菜のほうが、ビタミンやミネラルが豊富なので、瑞々しく色が鮮やかなものを選ぶようにしましょう。
そして、栄養素や酵素が豊富なものをバランスよく食べることが大切です。食物酵素は熱に弱いという特徴があるため、生で食べられる野菜は、できるだけ加熱せずに摂り入れるようにしましょう。野菜ジュースにすると手軽に摂取できるのでおすすめです。
・酵素が多い野菜
大根、きゅうり、小松菜、ニンジン、セロリ、青ジソ、トマト、レタス、パセリなど
・酵素が多いフルーツ
パイナップル、パパイヤ、キウイ、マンゴー、パパイヤなど
②食物酵素は食前に摂る
人は食事をするときに消化酵素をつかって消化をするため、食前に食物酵素を摂り入れておくと、消化酵素を補うことができます。また、代謝も活発にします。そのため、食事の最初に生野菜を食べるのがおすすめです。
③発酵食品を積極的に摂る
発酵食品は酵素が豊富なうえに、他の食品と比べて栄養素としてすぐに利用できるメリットがあります。なぜなら、通常では食品を食べても体内ではすぐにそのまま酵素になるわけではないからです。喉を通した食べ物は、いちどこれ以上分解できないという最小単位までバラバラに分解され、完全に消化されます。そのあと最小単位の栄養素(アミノ酸など)にまで分解されて、初めて血液にのって全身を巡ることができるのです。けれど、化学調味料や防腐剤、香料などの人工的な添加物が入った食品やインスタント食品などは、胃や腸の消化器官に負担をかけます。その反面、発酵食品は栄養分が初めから最小単位の細かさにまで分解されているので、消化のための酵素を浪費することもなく、酵素としてすぐに働いてくれるというわけです。
④食事はよく噛み、腹八分目までにする
よく噛んで食事をすると、唾液に服荒れる消化酵素アミラーゼが分泌され、食べ物の消化をスムーズにしてくれます。また、満腹になるまで食べてしまうと消化酵素を使う量が増えてしまい、せっかく摂取した酵素が無駄になってしまうので、腹八分目までを心がけると良いです。
食物に含まれる酵素をしっかり摂って、潜在酵素の働きを高めて、消化・分解・吸収しやすい食生活を送り、健康的な体づくりを目指しましょう。