「心地よい汗を」
6月に入り梅雨を迎え、じめじめと湿度が上がってくると気になるのが汗のにおい。満員電車やエレベーターの中などでは特に気を使いますよね。今回は汗ついて、においの対策なども交えながらお伝えします。
■良い汗は臭わない
よく「汗臭い」なんて言ったりしますが、すべての汗がにおうわけではありません。汗には良い汗と悪い汗があり、臭いがするのは悪い汗。良い汗は粒が細かくサラサラしていて、すぐに乾き、体温調節の役割もしっかり果たします。一方、悪い汗はベタベタしていて、なかなか乾かず、体温調節ができません。アンモニアや乳酸などが含まれているので、臭いが気になります。また、代謝に必要なミネラルも汗と一緒に出ていってしまうので、太りやすくなる原因にもなるんだそう。
■汗腺を働かせて、汗を上手にかく
汗をかくのは、体が体温調節をしようとするためです。汗を出す汗腺は体に約500万あるそうですが、そのうち実際に働いているのはその約半分ほど。汗腺は汗を出すだけでなく、血液の中の水分やミネラルを取り込みんでろ過するという重要な働きをしています。ろ過されたミネラルは再び体内に吸収されて、代謝などに使われます。
ところが、日頃汗をかいていないと、働いている汗腺が少なくなって、濃度の高い悪い汗、つまりにおいの強い汗をかくようになります。また、汗をうまくかけないと熱中症や冷房病、自律神経失調症などの原因にもなります。
■汗のにおいはすぐに処理!
簡単に出来る対策は、「汗をかいたらすぐに拭く」、「着替える」、「吸水性や速乾性のある服を選ぶ」、などが挙げられます。汗は時間が経つごとに皮膚の雑菌によって分解されて、においが発生します。におい始めるまで1時間ほどかかるので、汗をかいてもすぐに処理すればにおいを防ぐことが出来ます。
■汗腺トレーニングで良い汗を
良い汗をかくためには、汗腺をいつも働かせておくことが大切です。汗腺は使えば使うほど機能が高まるためです。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動の他に、お風呂で出来る汗腺トレーニングも効果的です。
<やり方>
① 42~43度の熱めのお湯を湯船の3分の1~半分ほどためる
② その中にお風呂用のいすを置き、腰かけます。
③ そのままひじから先と膝から下をお湯の中に入れ、10~15分温めます。
温度の高いお湯に浸かって一気に汗をかくことが出来るので、汗腺の働きが活発になります。汗腺トレーニングが終わったあとは、ぬるいお湯を足して入浴しリラックスしましょう。お風呂から出た後は、エアコンで体を冷やしてしまうと効果がないので、暑くても少し我慢して自然に汗が引くのを待つのも重要なポイントです。
じめじめした日でも、サラサラの良い汗なら梅雨の憂鬱も和らぐかもしれません。ぜひ試してみて下さいね。