調味料の性格を知る
2016.08.01
砂糖、塩、醤油、お酢、、、まるで魔法の粉のように、料理の味を様々に変えてくれる調味料。
調味料のおかげで、わたしたちは毎日たくさんの味を楽しむことができます。
それぞれの調味料には体が喜ぶ栄養効果も。
今回は代表的な調味料をピックアップして、その魅力をお伝えします。
「塩」の大切さを見つめ直す
塩はマルチプレイヤーと言われるほど、私たちの体内の色々なシステムの働きを守り、維持してくれる大切な調味料です。また、神経の細胞や腎臓をしっかりと動かしてくれたり、筋肉を収縮してくれたり、ありとあらゆる仕事をしてくれます。夏の熱中症予防には塩が必要と言われるように、塩には体温を一定に保ってくれる働きもあるので、夏場はとくに塩を意識して摂るようにしましょう。
こんなに万能な塩ですが、最近では「減塩」という言葉がひとり歩きして、料理を薄味にする人も増えています。しかし、味が薄ければ薄いほど良いというわけではりません。なぜなら、わたしたちの体は塩を貯蔵しておくことができないので、適量の塩分をとらないと、かえって体調不良をひきおこす原因になるからです。摂りすぎには注意しながら、毎日塩分を摂るようにしましょう。
味付けするタイミング
塩を使う料理といえばお魚。特に白身魚の場合は塩をふった後、時間を置かずに調理をするのがお勧めです。塩には脱水作用があるため、タンパク質の白身に塩をふってしまうと、パサパサの魚料理が出来上がります。フライをするときは味付けをする前に揚げるようにして、出来上がった後に塩をかけると美味しく仕上がります。これはステーキも同じです。先に塩をふっておくと旨味が逃げてしまい、せっかくの良い味が台無しになるので、焼いた後に岩塩などをつけるようにしましょう。
食材によって塩を使い分ける
- 岩塩→お肉。岩塩はにがりがない分溶けにくいため、唾液と混じってゆっくりと旨味を引き出してくれる。
- 海の塩→お魚や野菜。野菜には旨味や甘みが足りない時にかけるとgood! 和食との相性も抜群。
砂糖は脳のエネルギー
ダイエットのために炭水化物やお菓子を控える人が多くいますが、怖いのは“目に見えない砂糖”です。例えば、お惣菜のサラダや酢の物、お寿司のシャリなどにはたっぷりと砂糖が入っています。買ってきたお惣菜ばかり食べていると、気がつかないうちに糖分を多く摂取することに。とはいえ、ダイエットを気にして糖分を控えていると、頭の働きが悪化するので注意が必要です。なぜなら、“脳のごはん”はブドウ糖だけなので、糖分をとらないと脳がガス欠状態になります。脳が動かなくなると、当然ながら思考も前向きにはなりません。また、眠りが浅くなったり、意識が朦朧とする原因にもなります。そのため、糖分は食生活の中で上手に取り入れていくことが大切です。例えば、糖分を摂りすぎていると感じる場合には、夏に飲む清涼飲料水を麦茶に変えてみたり、デザートを食べるときは乳脂肪分の多いケーキではなく、豆の栄養もとれるおまんじゅうに変えてみたりして、上手に糖分のバランスをとるようにしましょう。
万能なカレースパイス
カレーは機能性食品と言われるほど、とても体に良い料理で、元気チャージのもとになるスパイスが豊富に含まれています。スパイス自体には漢方の役割もあるため、体を温める機能や肥満防止、美容、健康、ダイエットなどの効果があり、栄養価も満点。また、整腸作用や胃腸の働きなどを助けてくれるので、食欲がでない夏バテさんにもおすすめです。ルーカレーにもスパイスはしっかりと含まれています。
美味しいカレーを味しく作る6つのポイント
- 風味や辛味がぬけている二日目のカレーや、レトルトのカレーを温めた後に、カレー粉を少しふりかける。
- カレー用のブロック肉に砂糖をひとつまみまぶすと、肉がやわらかくなり、臭みも消える。
- 具材を炒めるときにニンニクと生姜を必ずいれる。
- 缶詰トマトを入れると、出汁になりコクがでる。
- 味に物足りなさを感じたら、お酢かお醤油を入れる。
- 煮込みの途中に火をいちど止めると、美味しさをぎゅっと閉じ込められる。
仕事をしている人を中心に、食事をなおざりにしている人が増えています。けれど、わたしたちは食べるものでしか体を作ることはできません。毎日の食事を気にかけて、この先も元気に健康でいられる体づくりをしていきましょう。料理や食べることの楽しさを知ると、日々の暮らしも豊かになります。まずは調味料を選ぶ楽しさから感じてみませんか。