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苦手な電話ですが


感染防止の観点から、人と会うことを極力避けて一年が経過したという方もとても多いと思います。私も友人と会う機会がぐんと減りました。メールのやり取りをして、相手の近況は大まかに把握しているという状況ですが、最近は勇気を出して電話をしてみることにしています。勇気を出して〜というのはちょっとヘンなのですが、実は私にとって「電話」はハードルが高いのです。

相手の都合が見えない中、「いきなり電話をして迷惑じゃないかな?」という気後れはもちろんあるのですが、もともと私は電話で話すとなると、言葉に詰まることや言葉を選ぶのに時間がかかってしまうこともあって、緊張感が伴うのです。会って話をするのであれば、多少間があいても表情や仕草が補ってくれるので大丈夫なのですが、電話はそうはいかないので難しいと感じてしまいます。

ではなぜ、あえてその電話をするようにしているかというと、メールなどの文字には現れてこない相手の気持ちに、少し近づけるような気がしたからなのです。

実際、メールのやりとりでは「元気にしてるよ(^^)」だったのに、電話で話してみると「実は来週、父が手術でね。でもコロナで病院には来ないでくださいって言われていて付き添えないし、何も出来なくて心配なの」と、思いを話してくれたことがありました。その友達が話せて嬉しかったと言ってくれたので、思いきって電話してみて良かったなとありがたく思ったのでした。

メールや手紙も素晴らしいコミュニケーションの方法ですが、私はあえて苦手な電話も使って、コロナ禍にあっても友人との心の距離を短くしていけたらいいなあと思っています。ちなみに、電話のタイミングは週末の14時から16時くらいの間にするようにして、留守番電話であれば「特に用事ではないけれど、どうしてるかなと思って電話してみました。またね。」と短く残し、もしつながっても長電話をして迷惑にならないように!と心がけています。

文 中村幸代

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