天然だしのある暮らし


『天然だしのある暮らし』

取材協力…だしソムリエ「山根正充」さん

「美味しいなぁ。」と心から感じる和食には、丁寧にとられた出汁が土台にあります。天然素材を使って煮出した出汁は、体に染みわたるような優しい味わいがあり、健康にもとても良いです。出汁をとることに手間がかかるイメージを持つ方もいますが、実際はそこまで難しくはありません。日常的に天然出汁のお料理を取りいれてみませんか。

■出汁の健康効果
出汁を使った料理は、塩分が少なくても物足りなさを感じにくい効果があり自然に減塩することができます。むしろ、塩がなくても味わい深く飲めてしまうのも出汁の特徴です。また、出汁の香りや旨味によって、それほど食べなくてもお腹が満たされるので、ダイエット効果にも期待ができます。

■出汁の使い分けについて
出汁に使う素材としてよく知られているのは「かつお節」、「昆布」、「煮干し」、「干し椎茸」などですが、この他にも「鯖節」や「宗田節」、「秋刀魚節」など、様々な種類があります。どの料理にどの出汁を使ったらいいのか迷ってしまう方も多いと思いますが、とくにルールはないので、「どういう味の料理にしたいか」で決めてしまって構いません。味噌汁に入れる具材によって使い分けるのも良いですし、どの具材にどの出汁が合うのか、無限にある組み合わせを楽しんで、好みの出汁を見つけていくのもお勧めです。

■出汁のとり方
今回は様々なお料理に使える「かつお節」、「昆布」、「干し椎茸」の出汁のとり方についてご紹介します。

<基本編>
・かつお出汁のとり方
➀水を入れた鍋に火をかけ、一度沸騰したら2、3分火を止めて待つ。(※適温は85度前後)
②落ち着いてきたころにかつお節を入れて出来上がり。

85度という少し低めの温度でさっと出すことによって、かつお節の香りと旨味の繊細さが出て、えぐみや魚臭さが少なくなります。市販のかつお節でもOKです。良い鰹節ほど香りが高く、雑味の少ない出汁が引けます。

・昆布出汁の取り方
➀昆布を10センチ幅に切る(10グラム程度)。
②これを30分ほど1リットルの水に浸した後に、弱火で火にかけて鍋肌に気泡がつくころ(60〜70度)になったら火を止め20分ほどそのままにした後に昆布を取り出して出来上がり。

この作業だけで旨味がでます。

・干し椎茸の出汁の取り方
➀干し椎茸を水に浸けて冷蔵庫に一晩入れる。(※適温は5度なので、冷蔵庫に入れるといちばんお出汁がでます)
②火を入れる際には、強火で一気に温めて出来上がり。(※40~60度で旨味成分を壊す酵素が働いてしまうため)

冷蔵庫で1週間ほど保存ができます。お味噌汁だけでなく、他の料理にも干し椎茸のお出汁を少しいれると旨味がぐっと増すのでおすすめです。

<応用編>
★「かつお出汁」+「昆布出汁」の組み合わせ
➀昆布を一晩水につけておき、昆布を取り出します。
②鍋を一回沸騰させて火を止めて待ち、かつお節をさっと入れて出来上がり。

かつお出汁と昆布出汁が合わさると「旨味の相乗効果」により、とても美味しくなります。昆布には昆布の旨味、かつおにはかつおの旨味があり、これらが合わさると、1+1=2ではなく1+1=8ぐらいに旨味が感じられて、より出汁の旨味が強くなります。

※この合わせ出汁に椎茸を加えると、さらに旨味が増して、旨味のトライアングルが生まれます。

★「昆布出汁」+「椎茸の出汁」の組み合わせ
干し椎茸は一つだけでも充分な出汁が出るので、単体で前の晩から浸けておきます。他の出汁とは別に取っておき、後から椎茸の出汁を加えるようにすると調整がきくので良いです。

■自家製出汁パックの作り方
和食を作る時には、かつお節や昆布などでじっくりと煮出しをしたいものですが、毎日するには時間がとれないこともありますよね。それでも和食に出汁は欠かせません。そんなときに便利なのが「出汁パック」です。市販でも手に入りますが、自分でも簡単にオリジナルの出汁パックを作ることができます。
まず、スーパーなどで売っている出汁パック用の不織布を用意します。皆さんが好きなものを中に入れて頂いて構いませんが、例えば煮干しと昆布を入れたい場合は、これらをミルミキサーで砕き、不織布のパックに入れて出来上がりです。保存するときは、ジップロックに入れるようにしましょう。自分でブレンドを色々と変えてみると楽しいので、自分の感覚で作ってしまってOKです。

日常的に天然素材を使って煮出しができたら良いですが、なかなか時間がとれないことも多いですよね。
和食を作る時には、かつお節や昆布などでじっくりと煮出したいものですが、毎日するには時間がとれないこともありますよね。それでも和食に出汁は欠かせません。そんなときに便利なのが、「自家製出汁パック」です。自分でも簡単に作ることができますよ。まず、スーパーなどで売っている出汁パック用の不織布を用意します。皆さんが好きなものを中に入れて頂いて構いませんが、例えば煮干しと昆布を入れたい場合は、これらをミルミキサーで砕き、不織布のパックに入れて出来上がりです。保存するときは、ジップロックに入れるようにしましょう。自分でブレンドを色々と変えてみると楽しいので、自分の感覚で作ってしまってOKです。



・出汁パックを煮出すときのポイント
出汁パックを使うときは、水から弱火でコトコト5分ぐらい煮出すのがおすすめです。味見をして物足りなかったら、もう少し煮出すようにして加減しましょう。

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美味しい出汁のきいたお料理をいただいて、心と体をリラックスしてくださいね。

2023

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