腸から綺麗に
2016.10.01
腸内細胞は腸の健康だけでなく、全身の健康や肌の状態はもちろん、ストレスなどの脳や精神状態にまで、深く関わっています。腸をきれいにして、日々過ごしやすい体づくりをしていきませんか。
腸とストレスの関係
ストレスがかかると、まず初めに脳が感じ取り、脳の指令によって心臓や消化器など他の臓器をコントロールします。けれど、腸だけは脳からの指令がなくても独自に動くことができます。また、腸は脳の次に神経細胞が多く集まっているので、「第二の脳」とも呼ばれています。このように、腸は自律的に動きながら脳とも深く関わっているため、日ごろから腸と脳を悩ますストレスを取り除くようにすることが大切です。
<腸と脳を悩ませる原因>
- 肉食や揚げ物、精製された穀物、白砂糖の取り過ぎなどで発生する、活性酸素による酸化ストレス
- 体の冷えや、寒暖差が10度以上になる低温ストレス
- 仕事の多忙さや、PCなどの液晶画面に向かい続けておこる過緊張状態によるストレス
- 日頃の運動不足によるストレス
- 体内リズムを狂わせ脳や腸に大きな負担をかける、不規則な生活によるストレス
これらのストレス要因を溜め込んでしまうと、腸内環境も悪化して心身の不調や様々な病気を引き起こしやすくなります。できるだけ気をつけるようにしましょう。
腸内細胞を増やして免疫力を高める
風邪をひきやすくなったり、疲れやすくなったりすると、「免疫力が下がっているかも、、」と思うことはありませんか?免疫力が落ちてくると、知らない間にアトピーになったり、花粉症や喘息にかかってしまう事もあります。その免疫組織を活性化しているのが、腸内細胞です。 私たちの免疫力の7割は腸で作られ、残りの3割は心(自律神経)が関係していると言われるほど。免疫力を高めるためには、腸内細菌を増やして、善玉菌を多く保つことがカギです。
<腸内細胞を増やすための食生活>
- 納豆、ヨーグルト、ぬか漬け、チーズなどに多く含まれる発酵食品をとる。
- ビフィズス菌(善玉菌の一種)が好物とする大豆、ごぼう、玉ねぎなどに多く含まれるオリゴ糖をとる。
- 食物繊維を多くとる。特にりんご、昆布、ワカメなどに含まれる水溶性の食物繊維も忘れずに。
腸内細胞を増やすための食生活
解毒作用を強める
腸の働きが低下すると、排便力も低下し、毒素が腸の中に溜まりやすくなります。そして、その毒素は血液にのって全身に運ばれて、様々な弊害をもたらす要因になります。そこで大切なのが、下剤などに頼らずに腸の機能を回復させること。食生活を変え、運動やマッサージなどを取り入れて、生活習慣を見直してみましょう。
1. 朝食を抜かずに、1日3食、規則正しく食べること。
腸のぜん動運動の中でも、排便に関係している収縮運動は、「朝」に最も強く働きます。胃腸に食べ物が入ることで引き起こされるため、朝食を食べることが大切です。あまりお腹が空かない時は、プレーンヨーグルトにバナナやイチゴなどの果物を混ぜると、食べやすくなります。旬の果物や野菜をジュースにして飲んでみたり、お砂糖なしのミルクコーヒーとシリアルだけでも、お腹に入れるようにしましょう。
2. 水分、食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌、マグネシウムなどを含む食事を心がけること。
水分は1日に1、5リットル〜2リットルは摂るようにしましょう。食物繊維は野菜や海藻、豆類などの食材、オリゴ糖は果物、ハチミツ、豆乳など、乳酸菌はヨーグルトやチーズ、漬物、味噌などです。これらをバランスよく毎日の食事でとれるのがベストです。
3. 腹直筋を鍛える腹筋運動
腹直筋を鍛えると排便がしやすくなります。手軽に部屋で出来る腹筋運動を定期的に行うようにしましょう。
- 膝を立てて、頭の後ろで手を組む
- おヘソが見えるまで息を吐きながらゆっくり頭を起こし、お腹に力を入れた状態で10秒キープ
- ゆっくり頭を倒し、①の姿勢に戻る。時間がある時に習慣にしてみて下さい。
皆さんも腸をきれいにする習慣を身に付けて、心身ともに健やかなに、実りの秋を満喫して下さい。
アドバイザー・・・精神保健福祉士 浅利ひろこ