他人の目、自分の目
2018.1
文:中村幸代
娘の幼稚園で知り合ったママ友達とは、約5年の付き合い。
先日、近所でお茶をしていたら『幸代さんて、"チャラいけど雰囲気の良い人だなー”って、知り合った頃から思ってたよ』と言われました。もちろん彼女は褒め言葉として言ってくれたと思うのですが、『私ってチャラいのか!?』という、思ってもみなかった"自分の見られ方"に戸惑いを隠せませんでした。若いお母さん達の中で頑張って若作りしてたからかな、服が派手だったのかな、髪の色が明るすぎたのかな、など、彼女と別れたあとも自分の中であれやこれやと考えてしまいました。それは、自分の生き方として『人に信頼される人になりたい』と何十年も前から思っていて、失敗や忘れん坊で信頼を欠いてしまうことは今でも克服できていないけれど、まさか“自分がチャラい”とは、夢にも思っていなかったからこその、受け入れ難い言葉だったのだと思います。
他人のことについては、よ〜く見る目があって、他人の欠点も美点もすぐに気が付きます。けれども自分のこととなると、恐ろしいくらいに"見えていない、わかっていない"ということ。人の意見を素直に受け入れることや、『人のふり見て我がふり直せ』と昔の人が教えてくれたように、他人は自分を映す鏡だと気付いていかなければ、自分を知ること、ましてや自分を良い方向に変えることは難しいのかもしれません。
彼女の口から出た言葉によって、ひとつ気付きをもらえた。そう感謝して、これからも信頼してもらえる人を目指して頑張ろうと思うのでした。
文・中村幸代