サウナ
「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトを音楽プロデューサーの中脇雅裕がご紹介させていただきます。
今回は「サウナ」のお話です。
サウナ浴で得られる身体に嬉しい効果効能
いまさらな感じもしますが、最近「サウナ」にとても興味があります。もちろん、年に数回はサウナに行く機会はあるのですが、サウナ愛好家の方々がよくおっしゃる「ととのう」という感覚を体験してみたいと思っているのです。
ちなみに最近はサウナ愛好家のことを「サウナー」といい、定期的にサウナに通い、サウナと水風呂の交代浴をすることを「サウナ活動=サ活」と言ったりもするそうです。
さて、このサウナに入ることによって「ととのう」感じとは、どういうことなのかご存知ですか?
「ととのう」とは、サウナに入った後に水風呂に入り、休憩するという流れを3回ほどくりかえすことで得られる感覚のことを指すそうです。
日本ではサウナという名称がお馴染みですが、正式にはフィンランドに伝わる熱気浴のことをいいます。
フィンランドの熱気浴は裸になって熱く乾燥した部屋に入り、座ったり、横になったりして汗が出るのを待ちます。そして汗が出始めたところで、浴室の中にある焼けた石に、桶に用意した水をヒシャクで掛け蒸気(ロウリュ)を楽しみます。そして、よく汗が出てきたらヴィヒタと呼ばれる白樺の小枝を束ねたもので身体をたたき、皮膚を刺激します。最後に汗が出切ったところでサウナを出て身体を洗います。
フィンランドのサウナ小屋の多くは湖のほとりに建てられているため、サウナを出ると近くの湖に飛び込んだり、雪の中を転げ回ったりします。日本のサウナではこれらの代わりに冷水シャワーや水風呂に入ることになります。これを3~4回くり返します。
このサウナと水風呂の交代浴で得られる温冷刺激によって脳内で分泌されるのが、「β-エンドルフィン」「オキシトシン」「セロトニン」の3つの物質です。
「β-エンドルフィン」とは、モルヒネと同じような作用をする物質で、鎮痛効果や気分の高揚・幸福感が得られるといわれています。
「オキシトシン」はストレス緩和。
「セロトニン」はうつ症状の改善・精神安定の効果があるそうです。
サウナと水風呂に交互に入ることによってこれらの物質が脳内で分泌され、「ととのう」という感覚が得られると考えられます。
もちろんサウナにはその他にも様々な効果があります。発汗により体内の老廃物が排出されるため、美肌効果が期待できます。
また、血行が良くなることから冷え性、肩こり、腰痛の改善が期待できます。
さらにストレス・興奮状態の緩和、自律神経の乱れを整える作用も確認されています。
サウナの正しい入り方を知り「ととのう」感覚を
このように健康効果の高いサウナですが、刺激が強いものでもあるため、正しい入り方を知ることが大切です。危険性として、発汗により血管内が脱水に陥り、血液がドロドロと固まりやすくなるため、血栓ができて血管が詰まり、脳梗塞や心筋梗塞を発症する可能性もあります。特に心臓の機能が低下している方や高齢者、妊娠中の方は、高温のサウナ浴と水風呂の交代浴は避けるようにしましょう。
また、高血圧の人も、降圧薬を飲んでいるとサウナ浴後に血圧が下がりすぎることもあるそうです。
また、飲酒後のサウナ浴も控えておいた方が良いでしょう。飲酒により血管が開いて血圧が下がった状態でサウナに入ると、さらに血管が拡がり、血圧が下がって立ちくらみやふらつきによる転倒を起こしやすくなります。アルコールを抜くためにサウナに入るという方もいますが、アルコールの利尿作用で血管内は脱水状態になっています。サウナでの発汗からさらに脱水が進み、血液がドロドロになって血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を発症しやすくなることも考えられます。
これらのことに注意して、正しくサウナ浴を楽しみましょう!
サ活をしている「サウナー」の方々の「ととのう」という感覚を、私も感じてみたいと思っています。
"My Favorite Things" 中脇雅裕 Masahiro Nakawaki
大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。
大学卒業後、財団法人ヤマハ音楽振興会にてポピュラー音楽指導ディレクターとして音楽教育法の研究および講師の研修を担当。
その後、東京に居を移しレコーディングディレクターとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。
今までに制作に携わったアーティストはCAPSULE,Perfume,きゃりーぱみゅぱみゅ,三戸なつめ,近藤夏子,Jungle Smile,手嶌葵,古澤巌,中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。
その他に、映画、CM、各種イベントなどの音楽制作はもとより、イベントプランニング、執筆活動、講演、ラジオDJなどその活動は幅広い。
音楽教育の経験とメンタルコーチングの知識を生かした講演、研修、個人コーチングも行っており現在、サウンド&レコーディング・マガジンに「音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング!」を連載中。
◆オフィシャルウェブサイト http://nakawaki.com/