歯と口の健康

「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトを音楽プロデューサーの中脇雅裕がご紹介させていただきます。

今回は「歯と口の健康」のお話です。

口腔ケア、日頃からきちんと意識できていますか?

 6月4日から10日は「歯と口の健康週間」です。厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医会が実施している週間で、昭和3年から昭和13年まで日本歯科医師会が、6と4の語呂合わせにちなんで6月4日「虫歯予防デー」を実施していたことが始まりです。
その後、「護歯日」、「健民ムシ歯予防運動」、「口腔衛生週間」など何度かの名称変更があり、現在では「歯と口の健康週間」として啓発が行われています。

 
さて、歯の健康を保つコツは「プラークコントロール」です。「プラーク(歯垢)」とは、歯の表面や歯と歯の隙間に付着した細菌の塊です。 歯周病予防には、日頃からプラークを付きにくくするとともに、歯に付着したプラークを歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使ってこすり落とす必要があります。このようにプラークを減らしていくことを「プラークコントローといい、歯周病予防に最も効果的なセルフケアです。
このプラークコントロールの基本、歯ブラシによる歯の磨き方の基本は、「毛先を歯の面に当てて」「軽い力で」「小刻みに」動かして1、2本ずつ丁寧に磨くことです。「軽い力」の目安は、歯に当てた歯ブラシの毛先が広がらない程度、とのことです。 前歯のでこぼこしている歯は1本1本に歯ブラシを縦にあて、毛先を上下に細かく動かします。 歯ぐきに対しては45度の角度に毛先をあてて歯ブラシを5mm幅程度で動かして磨いていきます。
特に「歯と歯の間」、「歯と歯ぐきの境目」「かみ合わせの面」などは、プラークがつきやすいところです。歯ブラシの毛先を届かせるように意識して歯磨きしましょう。また、プラークが残りがちな歯を入念に磨いたり、磨く順番を決めておく事もポイントです。
 
また、歯ブラシは毛先が開くと、歯にきちんと当たりにくくなり、効果的にプラークを落とせません。歯ブラシは1か月に1本を目安に交換しましょう!

人によって歯の形や歯並びは違いますので、自分の歯の状態に合わせて、適切な硬さ、形の歯ブラシを選ぶのも大切です。



年齢を重ねても「健康長寿な歯」を保つために

 最近は電動歯ブラシの人気が高まっています。なかでも高速振動数の「音波歯ブラシ(20〜2万Hz)」や「超音波歯ブラシ(2万Hz以上)」が人気だそうです。高速振動に期待される清掃効果として、歯面へのプラークの付着力を弱めること、当てた部分の周囲の清掃効果もあることが挙げられます。超音波ではそれに加えて歯周組織の回復を期待できると考えられています。
しかし、電動歯ブラシはあまり長い間使用すると歯面や歯肉を傷つけてしまう可能性があるので、3分以内の使用にとどめるとよいでしょう。

次にハミガキ剤ですが、選ぶ際は歯の再石灰化を促す「フッ素」を配合したものがおすすめです。フッ素配合ハミガキ剤は、プラークの除去だけでなく、再石灰化により、酸で溶けた成分を歯に戻して修復する作用があるといわれています。
 
最後に歯についてのトリビアをいくつかご紹介いたしましょう。
江戸時代の既婚女性の習慣であった「お歯黒」これは、虫歯の予防に効果があったそうです。 お墓から堀り起こされた「お歯黒」をした女性には虫歯がほとんどなく、虫歯があったとしても死ぬまでそのまま進行していなかったそうです。
また、人間の体の中で一番硬い組織と言われている「歯」ですが、これは鉄の硬さよりも硬いそうです。 歯の表面を覆っている「エナメル質」が一番硬い組織とされ、その内側の「象牙質」の内部は血管などが通っていて柔らかい組織が多いです。 歯の外側を覆うエナメル質は鉄よりも硬いため、硬い食べ物を口にしたとしても、じっくり噛んで食べることが可能なのです。

 日本では、80歳になっても自分の歯を20本以上保つことを目指す「8020運動」だけでなく、「60歳で自分の歯を24本以上保つこと」40歳で自分の歯をすべて保つこと」も提唱されています。 それを実現するためにも歯磨き習慣の見直しや、定期的に歯医者さんに通うなどして、口腔内の健康を気遣ってみましょう。


"My Favorite Things" 中脇雅裕 Masahiro Nakawaki

大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。
大学卒業後、財団法人ヤマハ音楽振興会にてポピュラー音楽指導ディレクターとして音楽教育法の研究および講師の研修を担当。
その後、東京に居を移しレコーディングディレクターとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。
今までに制作に携わったアーティストはCAPSULE,Perfume,きゃりーぱみゅぱみゅ,三戸なつめ,近藤夏子,Jungle Smile,手嶌葵,古澤巌,中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。
その他に、映画、CM、各種イベントなどの音楽制作はもとより、イベントプランニング、執筆活動、講演、ラジオDJなどその活動は幅広い。
音楽教育の経験とメンタルコーチングの知識を生かした講演、研修、個人コーチングも行っており現在、サウンド&レコーディング・マガジンに「音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング!」を連載中。

◆オフィシャルウェブサイト http://nakawaki.com/