誰でも簡単に!はじめてのつくりおき
みなさんは「つくりおき」をしていますか。つくりおきを家事の一環として定着させている方もいますが、一度にたくさんの品数を作ることにハードルの高さを感じたり、難しく考え過ぎてしまったりしてなかなか始められない方も少なくないようです。今回は初心者の方でも始めやすい、つくりおきの基本をご紹介します。
副菜のつくりおき 「野菜の下ごしらえで終わらせる」
副菜のつくりおきというと、きんぴらやひじきの煮物など、出来上がったものを保存しておくイメージが強いですよね。このやり方も勿論良いのですが、毎日同じ味が続くと家族は飽きてしまいます。副菜のつくりおきは完成された一品を作るのではなく、味をつけずに素材を「下ごしらえした状態」で保存しておくのがコツ。例えば、おまめを煮たり、ブロッコリーを茹でたり、にんじんを細切りにしたりしておくと、とても使い勝手が良いです。茹でた牛蒡があったら、人参と炒めてきんぴらにしたり、きゅうりと和えてサラダにしたりと、色々な料理にアレンジが利きます。また、野菜の下処理が済んでいると、それだけで料理の手間が省けるのでラクになります。アレンジが利くものを冷蔵庫に置いておきましょう。
メインのつくりおき 「お肉に下味をつけておく」
メインのつくりおきも副菜と同じく、アレンジが利く状態で保存しておくと便利です。おすすめなのは、「お肉の塩こうじ漬け」です。その日のうちに食べきれなくても、ジップロックに入れて空気を抜いて冷凍しておくことで日持ちします。塩こうじはもともと保存食として使われてきたためつくりおきに適していますし、塩こうじに漬けておくことで、お肉が柔らかくなるメリットがあります。塩こうじは和食のイメージがありますが、チーズをのせると洋風にもアレンジでき、色々なレシピを楽しめますよ。
解凍の仕方
冷凍したお肉を調理するときは、ジップロックに入れたまま水の入ったボウルにつけておいたり、電子レンジで解凍用の機能を活用したりして、少し解凍してからしっかり火を通すようにしましょう。体に影響のある菌が発生して増殖するのは、常温20度くらいです。少し解凍したら、一気にその温度を通り越すように火を入れるのが衛生面的にも良いです。
つくりおきのレパートリーを増やし方
つくりおき用のレシピを新たに考える必要はなく、日々の自炊の中でつくりおきに向いていそうなものがあれば、レシピとしてメモしておくと良いです。つくりおきのレシピを参考にするのも良いですが、一度作った経験のあるもののほうが作りやすく失敗もないため、前向きな気持ちで多めに作ることができるでしょう。
簡単に作れる!つくりおきレシピ
細切り昆布と切り干し大根の簡単炒め
分量:5人家族で2日くらい
・材料
細切りの乾燥昆布
切り干し大根
ごま油
醤油
・つくりかた
1.乾燥昆布と切り干し大根を一緒に水で戻し、しばらくしたら水気を切ってごま油で炒める。
2.最後に醤油をたらし、お好みですりごまを入れる。
乾物なので日持ちが良く、容量も多いので大量に作れます。
薄揚げを切って炒めたものを入れるのもおすすめです。
鮭のピカタ
・材料
鮭
オリーブオイル(orバター)
溶き卵
・つくりかた
➀鮭に塩を振り、少しおいてからキッチンペーパーで水分をしっかりととる。
➁フライパンにオリーブオイルかバターを入れ、鮭を入れて焼く。
➂溶き卵を入れ、お好みで胡椒や粉チーズをかける。
茹で野菜にトマトケチャップやマヨネーズを絡めてソースにしたり、味噌を溶かして鮭の上にのせて焼いて「ちゃんちゃん焼き」風にしたりしても良いでしょう。
旬の食材は栄養価も高く体に良いため、季節の食材を使ってアレンジを利かせるのもおすすめです。
みなさんもぜひ、つくりおきを取り入れてみてください。毎日の食事づくりが楽しく、ラクになりますよ。
■取材協力
光永里子さん
つくりおきマイスター/野菜ソムリエ
2児の母であり、子供の健康維持やサポートのため、またフルーティストもアスリートのように体力が必要であると考え、さらに自身がフルマラソン市民ランナーであることから、食事や睡眠について学びたいと思い、アスリートフードマイスター2級、メンタルフードマイスター2級、野菜ソムリエ、アクティブスリープ指導士、冷凍生活アドバイザー、つくりおきマイスター等の資格を取得した。フルート演奏と食のアドバイザーを「Collaborate」し、多くの方にご提供しようと考え、2020年9月始動。各地で講座コンサート、健康・アスリートフード料理教室を開催している。