いい汗をかこう!
2014.07.01
7月。いよいよ本格的な夏の到来です。 7月上旬は小暑(しょうしょ)と呼ばれ、暑さがだんだんと強くなっていくという意味があります。
いい汗と悪い汗とは?
これからの季節、何かと気になる汗。私たちが汗をかく時は、暑さを感じることによってかく、「温熱性発汗」と、ストレスなどによる「精神性発汗」の2つに分けられます。汗は、99%が水ですが、ナトリウムなどの水に溶ける性質をもつ固形物も含まれています。
汗には、水のようにサラサラした健康的な良い汗と、ベトベトした悪い汗があるそうです。良い汗は、毛細血管から塩分やミネラルなどが混ざった水分を、一度汗腺がくみ取ったあと、体内に必要とされる塩分とミネラルを戻し、水分だけを汗として体外に排出します。この汗は、さらっとしていてベタつきや匂いが少なく、すぐに乾き蒸発する時に熱を奪うため、体温を下げて温度調整をしてくれます。
悪い汗は、塩分やミネラルが体の中に戻らず、水分と一緒に体外に出てしまい、大粒でダラダラと流れます。この汗は蒸発しにくいので、体温調節の働きはなく、ミネラル分を含んでいるため、皮膚についた菌の養分になって、匂いの元となります。身体からミネラルが失われると熱中症など体調不良の原因にもなりますが、現代人は、この悪い汗をかくことが多くなっているそうです。
悪い汗をかいてしまう理由
人間の身体には約200万〜500万の汗腺がありますが、普段は、その半分近くが活動していません。睡眠不足やストレスなどによる自律神経の乱れ、運動不足、食生活の乱れ等が原因で温度調整機能がうまく働かなかったり、汗をかく必要がなくなったりすると、活動している汗腺の数がますます減ってしまいます。活動している汗腺の数が減ると、ひとつの汗腺は、休んでいる汗腺の分まで働かなければなりません。そのため、ミネラル分を体内に十分に戻せなくなり、ベトベトした悪い汗をかいてしまうのです。
良い汗をかくために、簡単な生活習慣の見直しをしてみませんか?日頃から運動や入浴などで汗をかく習慣をつけておくと、汗腺が活発化し、良い汗が作られるようになります。
いい汗をかくためのポイント
- ・冷房は、なるべく外気との温度差を5度前後に設定する。
- ・ウォーキングなどの適度な運動を行う。
- ・シャワーではなく、ぬるめのお湯にゆったりと浸かる。
入浴後は体を良くふいて、風通しの良い場所でリラックスしましょう。強い冷房などで急に体を冷すと、汗をかこうとする汗腺の力が弱まってしまうので、注意が必要です。また、入浴後は必ず水分補給をしましょう。リンゴ酢などのクエン酸が入ったドリンクは、汗腺の細胞にクエン酸が取り込まれ汗腺が正常に働くようになるため、お勧めです。
この夏、健康的な良い汗を沢山かいて、心身共にリフレッシュできますように!