温泉に行こう

「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトを音楽プロデューサーの中脇雅裕がご紹介させていただきます。

今回は「温泉に行こう!」のお話です。

温泉の効果効能とその種類について


もう12月ですね。気温も下がって、かなり肌寒くなってきました。
こんな季節には温泉が恋しくなります。温泉が心身に良い効果効能をもたらすのはご存知の通りですが、まず、温泉の定義とは何でしょうか。

温泉とは、特定の成分を含み、熱エネルギーを持った天然の温水のことです。その効果のひとつ「温熱作用」には血液循環を良くして筋肉の緊張をほぐし、痛みの神経を鈍感にするという効果と、熱に対する刺激反応で免疫力や細胞修復力を上げるという効果があります。しかし、この温熱作用だけなら家庭のお風呂でも得られます。では、水道水の家庭のお風呂と温泉の違いとは何か。それは、温泉水に含まれる成分の作用により、すぐ温まる・保温効果が持続する、血管が拡張するといった、水道水では得られない効果です。
この温泉効果の恩恵によって体調を整えたいと考える場合、知っておきたいのが温泉の種類です。「泉質」や、pHなどの「属性」から、自分の目的にあった温泉を探すことが大切なのです。
まずはこの温泉の泉質について、いくつか簡単にご紹介しましょう。

「単純温泉」 
成分が少なく、体への負担が少ないため、高齢の方やお子さん、肌がデリケートな方におすすめ。リラックスしたい方にもぴったりで、自律神経の乱れや不眠症の改善が期待されます。

「塩化物泉」 
塩分を含んだ温泉で、入浴後も体をしっかり保温してくれます。特に冷え性や乾燥肌の方には嬉しい温泉です。「温まりの湯」とも呼ばれ、切り傷やうつ状態にも良いとされています。

「炭酸水素塩泉」
 
「美肌の湯」とも呼ばれています。肌の表面を柔らかくして汚れを取り除く効果から、湯上がりには肌がつるつるに。冷え性の方、皮膚の乾燥が気になるという方にも良いでしょう。

「硫酸塩泉」
 血圧を下げたり、保湿効果が高いのが特徴です。古くから「傷の湯」とも呼ばれていて、腰痛や肩こりに悩む方症状改善も期待できます。

「二酸化炭素泉」
 肌につく小さな気泡が特徴的。血行を促進して、代謝もアップさせてくれるので、冷え性や循環不良の改善に効果があるといわれています。

「酸性泉」 
強い殺菌力があるため、アトピー性皮膚炎や肌の清潔さを保ちたい方におすすめです。しかし、少し刺激が強いので、肌が弱い方は注意が必要です。

「含よう素泉」
殺菌力が強く、体の代謝を促す効果があるのだそう。肩こりや腰痛の緩和にも役立つといわれています。

「硫黄泉」
温泉特有の香りが楽しめる泉質。末梢血管を拡げることから動脈硬化症にも効果が期待され、皮膚疾患にも効能があるといわれています。

「放射能泉」
微量な放射性物質「ラドン」を含んでおり、これは肌からだけでなく呼吸器からも吸収されます。免疫力アップや、痛風やリウマチの改善にも効果が期待されています。



温泉の恩恵を最大限に受けるために


いかがしたでしょうか。ひとことで温泉といっても、様々な種類があることがお分かりいただけたかと思います。
そして、温泉はお湯の温度(泉温)もポイントです。42℃以上の「あつ湯」には、体を元気にしてくれる効果があります。また、酸性の温泉は殺菌力が強くなり、アルカリ性の温泉では肌がつるりとした触感になります。
また、成分濃度の高い温泉は、肌への浸透力が高く、長く入ると湯あたりしやすいので要注意。成分濃度は入浴前にしっかりチェックしておきましょう。
また、温泉水は飲んでも効果があるとされています。温泉水を飲むことを「飲泉」と言いますが、この飲泉は、一般的に内蔵系疾患の改善に効果が期待できます。特に便秘気味の方は塩化物泉や硫酸塩泉を、肝臓系の改善には炭酸水素塩泉、そして貧血気味の方には鉄泉が良いとされています。 ただし、その温泉が飲めるかどうかの確認はしっかりとしてくださいね。「飲泉」は、温泉分析機関の検査に基づいて都道府県知事が許可を出した温泉に限り可能です。
また「飲泉」はたくさん飲めば良いというわけではなく、1回につき100〜150mlくらい、食前の30分から1時間前に飲むのが一般的です。ただし、含鉄泉・放射能泉・ヒ素またはヨウ素を含む温泉は食後の方が良いそうです。「飲泉」をされる場合は、その飲み方や安全性をしっかりと調べること。しっかりと調べるからこそ、自分の目的に合う温泉を選ぶこともできますし、その効果・効用を最大限に得ることができるのです。


"My Favorite Things" 中脇雅裕 Masahiro Nakawaki

大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。
大学卒業後、財団法人ヤマハ音楽振興会にてポピュラー音楽指導ディレクターとして音楽教育法の研究および講師の研修を担当。
その後、東京に居を移しレコーディングディレクターとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。
今までに制作に携わったアーティストはCAPSULE,Perfume,きゃりーぱみゅぱみゅ,三戸なつめ,近藤夏子,Jungle Smile,手嶌葵,古澤巌,中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。
その他に、映画、CM、各種イベントなどの音楽制作はもとより、イベントプランニング、執筆活動、講演、ラジオDJなどその活動は幅広い。
音楽教育の経験とメンタルコーチングの知識を生かした講演、研修、個人コーチングも行っており現在、サウンド&レコーディング・マガジンに「音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング!」を連載中。

◆オフィシャルウェブサイト http://nakawaki.com/