体が変わる!大人のラジオ体操
「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトを音楽プロデューサーの中脇雅裕がご紹介させていただきます。
今回は「体が変わる!大人のラジオ体操」のお話です。
90年続く”超ロングセラー習慣”
子どもの頃の“夏の風物詩”だったラジオ体操。実はあの6分間に、全身の筋肉を目覚めさせる秘密がぎゅっと詰まっているって、ご存知でしたか?
大人になった今こそ、その本当の効果を見直すときかもしれません。
毎朝、ラジオから流れるあの軽快なピアノの音。誰もが一度はやったことのあるラジオ体操。子どもの頃の夏休みに毎日持って出かけた“ラジオ体操カード”の思い出がよみがえる、という方も多いのではないでしょうか。ラジオ体操は日本が誇る、世界でも珍しい“国民的体操”でもありますが、実は、全身運動として、ものすごく“理にかなった”体操でもあるのです。
ラジオ体操が始まったのは、昭和3年(1928年)。当時は「国民保健体操」という名前で、昭和天皇の即位を記念して、健康増進のために全国で広めようと考えられたのがきっかけでした。
モデルになったのは、アメリカの生命保険会社が行っていたラジオ体操。これを日本人向けにアレンジし、NHKが放送をスタートしました。それが「ラジオ体操第一」です。
戦争で中断された時期もありましたが、昭和21年に復活して以来、90年以上にわたり日本中で親しまれている、まさに“超ロングセラー”の健康習慣なのです。
ラジオ体操は最強の6分間全身運動
ラジオ体操は全身の筋肉を満遍なく使うため、血行促進や代謝アップの効果が期待でき、ラジオ体操第一だけでも13種類の動きがあり、ほぼ全身の筋肉に刺激が入ります。ラジオ体操第一・第二をあわせれば、わずか約6分で、全身の筋肉400種類以上をまんべんなく動かすように設計されているのです。
腕・肩・背中・脚・体幹をしっかり動かすことで、血流が促進されますから、冷え性や肩こりが気になる方には特におすすめです。
また、関節を優しく動かす運動は、柔軟性の向上や怪我の予防にもなりますし、全身を大きく滑らかに動かすことによって、可動域の維持や向上も期待できます。高齢の方にとっては転倒予防や関節の強張りの改善にも効果的ですから、まさにいいことづくめといえるでしょう。
また、ゆったりとしたテンポで呼吸を深く保ちながら行うため、有酸素運動の効果も抜群。心肺機能の向上や、生活習慣病の予防になりますし、継続すれば、高血圧・糖尿病・高脂血症などの予防・改善にもつながるとされています。
さらに、背筋を伸ばして行う運動は、猫背・巻き肩・骨盤の歪み調整など姿勢の改善やバランス感覚の強化に効果的です。呼吸と動きを合わせることで、副交感神経が優位になりやすく、これはストレスの軽減やメンタルの安定につながりますし、軽い運動によって脳内の幸せホルモン“セロトニン”が分泌されると、気持ちが前向きになるともいわれています。
ラジオ体操はまさに、肉体的、精神的なバランスの調整にもなるオールマイティな全身運動なのです。
運動不足だけれど、何から始めたらいいかわからないという方や、肩こり・腰痛・冷え性・むくみに悩んでいる方。朝が苦手で1日のリズムが整わない、気持ちが沈みやすく元気を出したい、というときには特におすすめです。
朝行えば、体内時計が整い、睡眠の質の改善も期待できますし、代謝が上がって一日のエネルギー消費が高まりやすい状態に体を整えられます。
ちなみに、「第一」は全世代向け、「第二」は運動量が少し高めで、筋力アップ向きなのだそう。
全世代的健康サポーターであるラジオ体操。この夏からぜひ、始めてみてはいかがでしょうか?
"My Favorite Things" 中脇雅裕 Masahiro Nakawaki
大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。
大学卒業後、財団法人ヤマハ音楽振興会にてポピュラー音楽指導ディレクターとして音楽教育法の研究および講師の研修を担当。
その後、東京に居を移しレコーディングディレクターとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。
今までに制作に携わったアーティストはCAPSULE,Perfume,きゃりーぱみゅぱみゅ,三戸なつめ,近藤夏子,Jungle Smile,手嶌葵,古澤巌,中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。
その他に、映画、CM、各種イベントなどの音楽制作はもとより、イベントプランニング、執筆活動、講演、ラジオDJなどその活動は幅広い。
音楽教育の経験とメンタルコーチングの知識を生かした講演、研修、個人コーチングも行っており現在、サウンド&レコーディング・マガジンに「音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング!」を連載中。
◆オフィシャルウェブサイト http://nakawaki.com/